まず結論
妻は44歳として計算しています。実際に検討する場合は、加入中の保険会社へ最新の解約返戻金を確認してください。
考え方
ドル建て保険も、S&P500など米国資産への投資も、円で見ると為替の影響を受けます。その意味では「円高・円安の影響を受ける」という点は近いです。ただし、保険には保険会社の商品設計・手数料・途中解約・保障条件のリスクがあり、投資信託には株価変動・元本割れのリスクがあります。為替リスクは似ていても、商品としてのリスクは同じではありません。
現在の保険一覧
年間保険料
現在の解約返戻金
65歳まで保険を継続した場合
死亡保障・医療保障が続く安心はあります。一方で、教育費ピークの時期にも保険料の固定費が続きます。
今解約して投資へ変更した場合
死亡保障は、下の「必要保障額と掛け捨て保険料の目安」のおすすめ例(現在の保険と同水準:収入保障=夫婦とも月10万円/死亡一時金=夫 約1,000万円・妻 約2,000万円)をもとに、夫婦合算の掛け捨て保険料を月14,000円(年約17万円)として確保する想定です。現在の保険料は夫婦合算で月約43,650円のため、差額の月約29,650円を毎月定額でNISA等に積立投資する想定です。
| 投資先 | 実際の平均リターン目安 | 安全目での想定 | この資料での扱い |
|---|---|---|---|
| オルカン(全世界株式) | 約7〜9%/年 | 約5〜7%/年 | この試算では年利5%を中心に確認 |
| S&P500 | 約10〜11%/年 | 約5〜7%/年 | 期待値は高めだが、米国集中の値動きも確認 |
この2つを選ぶ理由は、大きく2つあります。
① 短期的には上下するが、長期では右肩上がりで成長してきた
オルカン(全世界株式)は世界中の企業約3,000社に、S&P500はアメリカを代表する企業約500社に、まとめて分散投資する仕組みです。1社や1つの国に賭けるのではなく「経済全体の成長」に乗るため、暴落や不況で一時的に大きく下がる年があっても、過去の長い歴史では時間をかけて値を戻し、最高値を更新しながら成長してきました。だからこそ、教育費ピークなどの「使う時期が近いお金」は別に確保したうえで、15〜20年以上の長期で持ち続けることが前提になります。
② 手数料(信託報酬)が最安水準
投資信託は持っている間ずっと手数料がかかり、これが長期では成績に大きく効きます。オルカンやS&P500の代表的なインデックスファンド(eMAXIS Slim 全世界株式・同 米国株式(S&P500) など)は、信託報酬が年0.1%前後と業界でも最安水準です。
一方で、今入っている貯蓄型・外貨建て保険は「保障」と「お金を貯める(投資)」が一体になった商品で、同じ「お金を増やす」目的で比べると手数料がかなり高くなります。下のように、コストの大きさと「見えやすさ」が大きく違います。
| 商品 | 1年あたりの手数料(コスト)の目安 | コストの見え方 |
|---|---|---|
| オルカン/S&P500のインデックスファンド | 約0.1%前後 | 「信託報酬」として明確に開示されている |
| 貯蓄型・外貨建て保険(今の保険) | 実質 年1〜3%程度(推定) | 保険料の中に含まれ、明示されない(付加保険料・運用経費・為替手数料・解約控除など) |
※保険は手数料が「年〇%」という1つの数字で開示されないため、保険側は一般的な推定です。仮に同じ年5%で運用できたとしても、手数料が年0.1%の場合と年2%の場合では、20年後の資産に数百万円規模の差が出ます。これが「資産形成は手数料の安いインデックス投資、保障は掛け捨て」と役割を分ける大きな理由です。貯蓄型・外貨建て保険のように手数料や仕組みが見えにくい商品と違い、コストが低くて中身が分かりやすいことが、インデックス投資が長期の資産形成に向いている理由です。
実際の平均リターンは過去の長期データを見た目安です。これからの21年間も同じになる保証はないため、この資料では安全目での想定として年利5%を中心に置き、オルカンは5%・7%、S&P500は5%・7%・10%で確認します。
利回り別の比較
必要保障額と掛け捨て保険料の目安
- 夫:44歳 / 妻:45歳
- 共働き
- 子ども3人(長男が大学進学時期)
- 現預金など:約400万円
- 住宅ローンに団信あり(夫の死亡時のみローン完済。妻の死亡時は団信なし)
- 年収・遺族年金の詳細は未反映のため概算
必要保障額の目安(死亡一時金+収入保障)
| 対象 | 死亡一時金の目安 | 収入保障の目安 | 保険期間 | 主な目的 |
|---|---|---|---|---|
| 夫 | 約1,000万円 | 月10万円 | 収入保障 60歳まで | 現在の保険と同水準(収入保障 月10万円+終身 約1,050万円相当)。団信でローンは完済されるため住宅分は不要 |
| 妻 | 約2,000万円 | 月10万円 | 収入保障 60歳まで | 現在の保険と同水準(収入保障 月10万円+定期700万円+終身 約1,350万円相当)。団信なしだがローンは夫の収入で継続 |
※死亡一時金は、現在の死亡保険金(夫 約1,000万円相当・妻 約2,000万円相当)に近い水準に合わせています。団信が夫の死亡時のみ有効のため、夫の一時金は住宅ローン分を含まず控えめでも安心できる側です。
掛け捨て保険料の概算①:収入保障保険(毎月のお金 / FWD収入保障など)
| 契約 | 月額保障 | 月保険料の目安 |
|---|---|---|
| 夫 | 月10万円 | 約2,000〜3,000円 |
| 夫 | 月15万円 | 約3,000〜4,500円 |
| 妻 | 月5万円 | 約1,000〜2,000円 |
| 妻 | 月10万円 | 約2,000〜3,000円 |
掛け捨て保険料の概算②:定期保険(死亡一時金 / FWD定期など)
| 契約 | 死亡保険金 | 月保険料の目安 |
|---|---|---|
| 夫 | 1,000万円 | 約2,500〜4,000円 |
| 夫 | 2,000万円 | 約5,000〜8,000円 |
| 妻 | 1,000万円 | 約2,000〜3,500円 |
| 妻 | 2,000万円 | 約4,000〜7,000円 |
現在の保険料との比較
- 実際の保険料は健康状態・喫煙状況・保険会社・保障額で変わります。
- FWDの収入保障・定期保険は一例です。他社も必ず比較してください。
- 死亡保障は「収入保障(毎月)」と「死亡一時金(まとまったお金)」の両方を確保してください。どちらか一方だけだと保障が不足します。
- 死亡一時金の必要額は、住宅ローンの残高や団信の有無、まとまった教育費で大きく変わります(このご家庭は団信が夫の死亡時のみ有効)。
- 解約前に、必ず掛け捨て保険へ加入できることを確認してください。
- 新しい保障が成立する前に、現在の保険を解約しないでください。
- 必要保障額は、年収・住宅ローン・遺族年金・教育費で変わります。
65歳時点の差額
教育費ピークを考慮した注意点
必ず確認する注意点
- 投資利回りは保証ではありません。
- 為替は将来変動します。
- 解約には税金がかかる場合があります。
- 保険を解約すると同じ条件で入り直せない場合があります。
- 健康状態によって掛け捨て保険に入れない可能性があります。
- 解約前に必ず代替の死亡保障を確保してください。
- 解約返戻金は保険会社に最新額を確認してください。
- 最終判断は家族で相談し、必要に応じてFPや税理士にも確認してください。
見直しの実行ステップ(例)
- まず最新の解約返戻金を加入中の保険会社に確認
- 夫婦それぞれ必要保障額を計算
- 掛け捨て収入保障保険・定期保険の見積もりを取る
- 健康状態に問題なく加入できることを確認
- 加入完了後に不要な貯蓄型保険を解約
- 解約返戻金を生活防衛資金・教育費・NISA投資に分ける
- 毎月の浮いた保険料をNISAで積立
- 年1回、家計と保険を見直す